おれにゴタクを並べさせる世の中は間違っている

いつ死ぬかわからないので過去に書いたモロモロの文章をまとめてみました。

コラム

●ドラマ『祭ばやしが聞こえる』、あるいは「落車」論(2016年9月20日)

ショーケン演じる28歳の競輪選手「まくりの直次郎」こと沖直次郎は将来を嘱望される競輪選手だったが、ある日のレースで落車して重傷を負って長期欠場となり、先輩のマーク屋・高橋(山崎努)の実家である富士吉田の民宿に逗留しながらリハビリ生活を始め…

●「美人画」と「萌え絵」(2013年10月3日)

さっき、弓月光デザインのガールズ競輪ユニフォームの女イラストがいいと写真をシェアしたんだけれども、いわゆるアニメ好きの人の「二次元萌え」ってヤツとか、「萌え絵」ってのは相変わらず分からないでいる。 まあ何しろ、まともにアニメと向き合ったのが…

●あたしはここよ(2013年9月13日)

オフクロが履物屋の店を閉めてかれこれ10年近くになる。 大宮の駅前で履物屋をやっていた婆ちゃんの遺志をついで、オフクロが家計のタシにやっていた。末期はクリーニングの取り次ぎもやっていたので、駅前のホストやら、キャバのシングルマザーの女やら、…

●コロナ禍の中で起きたある事件(2020年5月1日)

コロナがらみで麻雀界で事件が起きている。 昨年、ある団体の王座についたSというプロがいた。彼は昨今の麻雀プロのようなタレント性などのあるタイプではなく、麻雀に対する姿勢のひたむきさや真面目さでは有名で、団体の理事などをやって若手を鍛えたり、…

●黒川検事長は本当に麻雀が好きだったんじゃないか論(2020年6月3日)

黒川検事長はもしかすると本当に麻雀が好きなんじゃないか。 だって、この状況下で2回やるってすごいもの。それ以前から毎月定期的に打ってその都度次の日程決めてやってて、ある程度の信頼関係あるハズで、この時期他の方法で取材できたハズなのに、卓囲ん…

●太田的/吉田的(2016年8月16日)

吉田類(以下「吉田」)と太田和彦(以下「太田」)のどちらを酒飲みとして支持するか?という問題は現在の日本の選択すべき大きな問題の一つであることはこちらをお読みの方々だけには周知の事実であり、当方は太田和彦も心の底から好きだけれど、もし仮に…

●今夜もどこかで『スナック幸』はやっている(2017年4月9日)

おれの上司でありタッグパートナーのKさんは梶原信者でありプロレス者なので、いろいろ不平不満はあれど根本の部分で信用しているのだが(そうでなかったらとっくに辞めてらあ)、彼に「この休みに泪橋に行ってきましたよ」って話をしながら写真を見せたら、…

●郷愁(2013年3月5日)

大宮競輪場にて おれのオヤジはおれのような趣味的でない、真のバクチ好きなので、当然大宮競輪場にも通っていた。だから、中野、井上、滝沢なんて名前はなぜか知っていた。 その頃の競輪場ってのはものすごく盛っていて、競輪開催日の夕方はおれんちの裏の…

●競輪と自然(2012年9月5日)

おれは競輪が好きなのだけど、前にも書いたことがありますが、おれが競輪が好きな大きな理由の一つに「競輪場のコンクリート感が好き」ってのがある。そもそもおれは街育ちのせいか、京浜工業地帯とか、磯子のコンビナートとか、船橋のイケアのあたりとか葛…

●アオケイの竹林さん(2012年3月19日)

ヘンな癖で、おれは実家に戻るとテレ玉しか見ない。とりわけ、競艇もオートもやらないのだが、『バッハプラザ』を必ず見る。これは昔からのクセで、『サザエさん』が週の終わりを告げるように、あの番組が一日の終わりを告げる時の鐘のような役割をしている…

●おれとオヤジと麻雀と茅森早香(2017年7月11日)

時は1960年代。 麻雀好きの中央大学の学生ヒロシが上野から汽車に乗ると、雀荘でよく一緒になる早稲田の学生サダヨシが乗っていた。「おう」と声をかけると「あれ?おまえんちどこなの?」「大宮だよ」「おれもだよ」「へーそうなのかあ」。仲良くなった…

●さようなら、ミスター・ブルースカイ(2018年6月14日)

小島武夫の麻雀は古い。古いどころか、その当時から「勝てる」打ち方ではなかったことはもろもろの文献や牌譜からハッキリしている。おれも小島武夫は宇宙一カッコイイと思っているが、打ち方をいいと思ったことはない。 街場の雀荘には小島武夫よりも強くて…

●毒蝮三太夫の朗読『ルドルフとイッパイアッテナ』(2013年4月13日)

教育テレビでむかしやってた毒蝮三太夫の朗読による児童文学『ルドルフとイッパイアッテナ』。 ルドルフとイッパイアッテナ① 岐阜でシシャモを盗んで逃げこんだトラックに運ばれて小岩にやってきた黒猫「ルドルフ」が、文字の読み書きができる東京・小岩のボ…

●大宮(2013年12月18日)

原武史『レッドアローとスターハウス』という西武沿線の団地文化の本から、ちょっと自分のことを書いてみる。 昨日大宮競輪場行って、ついでに師走の大宮の街(世界中の街の中で一番好きだ…)をフラフラと歩いておりましたら、やっぱりいい街だなと思いつつ…

●クセがすごい。(2018年11月6日)

行きつけの雀荘に最近やってきたおっちゃんがいる。彼は週末の競技麻雀の大会に片っ端から出場されているような方で、こっちとしても悪い感情はない。むしろいい人だろうと思う。本人も悪気はまったくないのだろう。いや、悪いとこなど別にない。明るいし、…

●トリュフ塩(2014年4月27日)

最近一番不快だったツイッターの書き込みについて。 一人で激おこだったもので…って最近「激おこ」の何段活用だかって使ってるのかね。おれあの言葉大好きなんだけど。 この間あるサブカル方面の有名人らしき人が古本屋巡りみたいなのをやっていて、途中で呑…

●『トロッコ』と西武球場と山田うどんのかかし(2016年2月22日)

えー、芥川龍之介の『トロッコ』といえば、ブンガクなんぞ知らねえよ、って向きの方でも教科書で読んだことがおありではないかと思います。わたくしも国語の教材になるので毎年子供らに教えております。 近所でやっている鉄道敷設工事の様子を見ていた良平く…

●デジカメ時代の心霊写真(2012年8月12日)

夏と言えば怖い話、怖い話と言えば心霊写真ですが、昔「デジカメの時代に心霊写真は生き残れるのか?」って思ったことがある。フィルムの時代の写真と言うのは光を現像するワケで、霊的なものが写りこむことはボンヤリと納得がいく。でも、デジカメは風景を…

「マクドナルドは猫の肉」と山口瞳

山口瞳の名著でありおれの座右の書である『草競馬流浪記』の中で、盛岡競馬に旅打ちに行くので開通直後の東北新幹線に乗るため、山口瞳が大宮駅前のマクドナルドでフィレオフィッシュを食うシーンがある。(若い衆に言っておくと、東北新幹線は最初大宮が始…